一般在来工法の築20年くらいの戸建住宅で起きた排水の臭い、悪臭に関するトラブルについて、異臭の原因調査と修理の事例をご紹介します。お客様から下水の様な鼻につく臭いについてのお悩み相談を頂きました。臭いが気になるというご相談はよく頂くのですが、臭いの感じ方は人によってそれぞれですし、電話でのお話だけでは正確な原因はわかりませんので、実際にお伺いして詳しく調べさせて頂きました。脱衣場の空間でいつも下水の様な臭いがするとのことでしたので、脱衣場にご案内頂き、マスクを外して臭いの原因を探していきました。脱衣場には一層シンクと洗濯機が設置されていて、排水口があるのはその二つだけのようでした。一層シンクの下の蛇腹ホース部分を調べてしましたが、幸いなことにこちらは防臭機能がしっかりとされていました。床下の排水管に蛇腹ホースが差し込まれている接続方法なのですが、差し込み口部分には隙間があるため、隙間を埋める防臭がされていないと常に排水管から空気が吹き上がってくるため、臭いの原因となる場合が多いです。一層シンクには問題がなかったので、洗濯機の方に向かいました。洗濯パンが置かれていましたので、排水口部分には排水トラップが設けられています。排水トラップには常に水が溜まっている構造になっていて、その水によって排水管からの臭いや虫の侵入を防ぐ役割があります。ユニットバスの洗い場の排水口にも同じような構造の物が設けられていますし、洗面台の収納の中でクルンとループしているパイプも構造は異なりますが排水トラップです。洗濯機の横に顔を近づけると排水の臭いを強く感じ、排水トラップの所から風が吹き上がって来ていることがすぐにわかりました。原因はここですね、排水管の中の空気が常にこの場所から部屋の中に入って来ているので、室内に臭いが充満していたということですね。排水トラップを一度分解して組み立て直そうとしましたが、片手ではフタがなかなか閉まりませんでした。私が伺う前にご自分で排水トラップの清掃をされたとのことでしたが、清掃前もフタは閉まっていない状態だったとのお話でしたので、フタがしっかりと閉まっていない状態だったため、トラップが機能しておらず臭いが入り込んでいたという事が今回の原因のようでした。一度洗濯機(これ以外と大変)を移動して、再度排水トラップを分解し、破損等がないことを確認しながらしっかりと組み戻しました。しっかりと機能していれば洗濯機の排水ホースを差し込んでいなくても臭いは入ってきません。空気の吹き上がりが消えたことを確認して、洗濯機と排水ホースを元に戻して、修理は無事完了しました。変な業者が来ると「これは交換ですね、って言って洗濯機パンすべて交換みたいになって、なおかつやらなくて良い管清掃みたいなこともついて、数十万請求されたりします、気を付けましょうね。
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