一般在来工法の戸建て築20年くらいのお客様から敷地内で水が湧いているという依頼を頂きました。建物の基礎と地面の境界線の辺りから水が湧き出る様に水が出ています。「うわっ!こりゃ大変だ!」こんな勢いで水が出るという事は、地面の下の管はジワジワ水がしみ出る・・・なんてレベルじゃあないです。「どうしようかなあ?」建物の周囲はコンクリートが張ってあるので、まずはこのコンクリートを割って問題の個所まで掘って行かなければいけません。この時点で時刻は午後10時!掘削機を使ってバリバリ!・・・なんて近所迷惑で無理です。仕方ないので、この日は水道の元栓を必要に応じて開けたり閉めたりして(例えば寝る時に閉めるみたいに)使ってもらいます。水漏れはちょうどガス管の後ろ辺りからです。地中から水が噴き出す時に一緒に土も運んでしまうので辺り一面泥だらけになっています。先ずはコンクリートを割って、水漏れしている管の所まで掘ってみます。すると外部の給水管から洗面所へ管を分岐する所から漏水してました。この家は築20年くらいが経過しています。管もそれなりに経年劣化で傷んでいるので、この部分をごっそりやり換えます。漏水が起こっていた箇所は分かりましたが、どんなふうに漏水していたのか?と言うと・・・ジョイントという繋ぎ目の所からでした。この金色のナットの中にパッキンが入っていて、これで水漏れを防いでいたのですが、多分、最初の漏水はこのパッキンからだったと思います。ところが、パッキンからの水漏れだと、漏れる水は僅かです(にじみ出るくらい)。で、パッキンから漏っていた状態から、今度はその管の継ぎ目の所に負荷が掛かって、そこがひび割れて、大きな漏水となったのです。ナットと管(黒いやつ)の境目に穴が開いているのが分かりますか?ここから大量の水が漏れていたんですねー。この穴は、最初はもっと小さな穴だったと思いますが水の勢いでだんだん削られてこんなに大きくなったと考えられます。なので、この漏水はかなり前から起こっていたのではないか?と思います。お客さんにその事を話すと、「5か月前くらいから水道料金が急に高くなった!」と言ってました。と、いう事は、この漏水は半年近く前から起こっていたと考えられます。水道料金が急に高くなると、普通は検針に来た人が気づいて、「もしかして漏水しているかも?一度漏水調査してみては?」って教えてくれるのですが、こういった事って、普段目に入る所じゃあないのでなかなか気づきにくいです。ところでこういった漏水が原因で水道料金が上がった場合は水道屋さんが漏水修理した後で、「この家漏水してましたよー」と言う意味合いの書類を出してくれます。これを出すと、水道局は漏れたであろう水の量を計算して水道料金を還元してくれます。どうやって計算するのか?と言うと、過去の水道料金の記録を見て、そのお宅がその時期にだいたいどの位の水を使っていたのか?を見て決めます。「何だか最近、水道料金が急に高くなったわ」と思った方、もしかしたら漏水しているかもしれません。もし気になる方は、家中の水道を止めて水道メーターを見て下さい。メーターの蓋を開けると、パイロット(手裏剣みたいな形をした物)がありますが、これが回っていたら漏水してます。(水が1滴1滴程度の漏れだと目てみて感じないくらい回りませんが・・・)漏水していたら早めに修理して下さい。ほおっておくと、その規模がだんだん大きくなります。
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