和食の飲食店で起きた手洗洗面器排水の詰まり修理案件をご紹介します。週末の夕方に飲食店よりお電話にてお問合せを頂きました。手洗器の排水が詰まってしまって流れていかず(原因がわからないらしい)お困りのようで、これから店を開ける時間なので、来客が増えていくので、なるべく早い解決(何とかならないか?)をご希望でした。突然のトラブルやお急ぎの状況でも、できることは全力で精一杯ご協力致しますので遠慮なくご相談下さい。お店に到着し状況を見させて頂きました。お客様が専用でご使用になる手洗器で、手をかざすと水が出る自動水栓とハンドクリーナー(石鹸)が備え付けられていました。センサーに反応して水が出てしまうのでコンセントは抜かれ、故障中の張り紙がされていました。手洗器の下を確認すると壁内への排水へとつながるタイプのPトラップが付いていました。一般家庭でよく使用されているのは床に排水管がある対応で、Sの字の形をしたSトラップが付いていますが、壁の方へ排水がある場合はPの字の形をしています。トラップには水が溜まっていて、排水管内の臭いや虫の侵入を防いでくれますが、汚れは溜まりやすいので詰まりを起こす可能性があります。まずはトラップを解体してトラップ内を確認しました。所がトラップ内には詰まりはなく、その下流の壁内の排水管で詰まっているようでした。排水管内の詰まりを素早く解消するためには、詰まり除去作業において最強の道具である高圧洗浄機を使用したい所なのですが、いつも持ち歩いている高圧洗浄機はガソリン動力のハイパワータイプでしたので排気のため屋外にセッティングする必要がありました。この手洗器は広い店内の奥の方に存在し、正面入り口や裏口、窓など、外からホースを持ってくるには遠すぎる状況でした。しかし、ガソリンではなく電動の高圧洗浄機を取りに戻っていては時間がさらに遅れてしまいます。今はスピード解決が優先ですので、金属ワイヤーによって詰まりを開通させるドレンクリーナーという機械を使用することにしました。壁の排水管へ金属のワイヤーを挿入し先端の爪で詰まりを削って進ませます。手ごたえとしては油の塊のような感触の詰まりを削っていくこと30cm程、手ごたえが軽くなりましたので排水管に直接水を流し込んでみました。溢れることなく流れていったので詰まりは開通したようでした。Pトラップを急いで取り付けて、手洗器から水を流して詰まりがないかどうか、水漏れがないかどうか再度確認しました。無事に詰まり解消です。ドレンクリーナー機のワイヤーにはやはり油の塊のような物が付着していましたが、台所で出るような油カスとは異なる臭いでした。石鹸のような・・・と思い、ふと手洗器に設置されているハンドクリーナーを思い出しました。一回分を手に取って見ると、非常に粘性の高いハンドクリーナーでしたので、長い間、流れきれなかった成分が付着して乾燥して層になって固まっていったのではないかと考えられました。お店の責任者の方に詰まりが開通した報告と、考えられる原因についてご説明をさせて頂きました。今後も様子を見て頂いて、あまりにも詰まる頻度が高いようであれば、クリーナーの種類を変えるなどの対策が必要です。不特定多数の人が使用する場所ですので、一度にたくさんクリーナーを使用する人もいるかも知れません。自動水栓が設置されていますので流れる水の量は少なく、水の勢いも弱めで、無駄な水を流さないようになっています。ねばっとしたクリーナーと少量の水では相性が悪いので、たくさんの水で流せるようにするか、粘性のない流れやすいクリーナーへの変更が望ましいですね。これは一般家庭でも同じことが言えます。固形石鹸をよく使用するお客様の洗面台で排水管内に白い油の塊ができて詰まっていたケースもありましたし、海外製の液体洗剤を規定量以上で使用していたお客様の洗濯機下の排水管内にネバネバの塊が大量に付着していたケースもありました。洗剤などの油成分に注意が必要です。これはお風呂でも同じようなことが言えます。石鹸のカスが、石鹸の種類によって流れやすいものと、投げれにくいものがあります。気をつけましょう。
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