築35年程の木造戸建住宅にて起きた給水管の水漏れトラブルについて、埋設給水管の一部補修の事例をご紹介します。お客様からお電話にてご相談を頂きました。漏水の疑いがあるので詳しく見てもらってくださいと水道メーターの検針員の方から「前月より3倍くらいになっていますよ」言われたそうで、水が漏れているかどうか、どこで漏れているのかを調べて欲しいというご相談でした。お客様のご都合をお聞きして、お伺いして状況を見させて頂きました。お客様宅に到着後、水道メーターを確認すると量水器の中のパイロットというメモリーが常にゆっくりと動いている状態でしたので、通常は水道を使わないときはピタッと止まってなくてはなりませんが、ジワッっとパイロットが回っていますね、どこかで水が漏れ続けているということがわかりました。はじめに建物内の水まわり(トイレの横当たり、トイレタンクの中の金具、洗面所下、床下の目で見える範囲の配管)を全て確認させて頂きましたがどこにも漏水箇所は見当たりませんでした。こうなると、直接目では確認できない壁の中や床下、屋外の土の中などに配管されている給水管の可能性が出てきますが、建物内で水が漏れているような音は聞こえませんでしたので、屋外を探索してみることにしました。建物の周りを調べていると、給湯器の近くのの裏手の一部分だけ土が湿っぽい感じがしましたので、土を掘り返してみると水漏れしている給水管を発見しました。塩化ビニール製の給水管に小さな亀裂が入ってしまっていて、土の中に水が噴き出てしまっている状態でした。塩化ビニールのパイプは鉄管や銅管などのような金属管とは異なり錆びて穴が開いたりといった事は起きませんが、埋設されている場合は土の成分に、露出されている場合は太陽の紫外線などによって少しずつ劣化して耐久度が落ちてしまいます。お客様宅は築30年程でこういったトラブルは初めてというお話でしたが、築十数年で折れてしまった事例もあり、目では直接確認できない場所での漏水は気づきにくく注意が必要ですね。水漏れの量によっては2か月の水道料金が一気にはね上がり数十万円にもなってしまったケースもありました。今回は一部分の漏水でしたので、漏水している部分を切り取って、新しい部材を使ってつなぎ直して修理は完了しました。今回手を付けていない他の部分に関しても、(一か所見つかると他も見つかる場合があります)年数による劣化は同じようにしているはずなので、ある日突然亀裂が入って漏水する可能性はゼロではありません。形あるものは永遠に持つものではありませんので、経年が進んだ建物の場合は、給水管・給湯管全体の交換工事(引き直し工事)も視野に入れておかれた方がよいでしょう。
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