凍結は、パイプの内部で水が動かずにいる時間が長くなればなるほど凍りやすくなります。
水を長時間使用しない時は、あらかじめ水抜栓を閉め、各蛇口を開け、水落としをしましょう。
水を落とさないのであれば、部屋を暖かくキープするなどして、凍結しないようにする必要があります。
凍結は水が使えないという不便がありますが、そのまま放置していると、給水管の破裂や蛇口などの器具の破損に発展し、更なる修理が必要となる場合もありますので、早めの発見、早めの解氷を心がけましょう。
客様から水道のパイプが破裂したので修理をして欲しいというご相談を頂きました。
凍結破損修理が集中しておりましたので、予約順でのお伺いの最中でしたが、破裂という状況で、吹き出しているということで凍結は溶けているようなので、お電話にて状況をお聞きして止水方法をご案内し、水落としした安全な状態でお待ち頂き、お電話から2時間後の訪問でした。
集合住宅の1階のお部屋、お風呂場の露出配管の給水管、銅管の1箇所が破裂してしまったようです。
補修するために切断する必要があるので、切断して取り出すと破裂箇所が見えました。
膨らんで亀裂が入って割れてしまっています。
水は凍ると膨らんで、金属管の内側からパイプを変形させるほど強い力です。
今回のお客様は、警備のお仕事をされている1人住まいの方で、夜に仕事に出発して昼前に帰宅する生活リズムだそうでした。
水落としをせずに仕事へ出発し、帰ってきたら浴室で水が吹き出していたそうでした。
水落としの仕方を一緒に確認し、今夜から水落としをしっかり行って頂くようにお願いをし、管の補修に取りかかりました。
既存の配管は銀色の塗装がされています。
銅管を切って、新たにつなぎ直すには、ロウ付という溶接作業が必要となります。
塗装がされているとしっかり溶接できないため、ヤスリで塗装を綺麗に取り除いて銅の表面をむき出しにする必要があります。
使用するのは新しい銅管です。
既存管の塗装をきれいに剥がして、切断して足りない部分に新しい銅管と接続用の継手と呼ばれる部品を組み立てていき、セッティングしてから溶接作業となります。
壁や天井に焦げが付かないように養生をしてからバーナーで銅管を炙って、高温になった接続部分にハンダを溶か入れて溶接します。
炙ったため高温になるので、溶接後に水で温度を冷まして固着させます。
溶接部が固着したら通水して、有圧下で水漏れがないかどうか確認。
仕上がりをお客様に確認頂き、無事水が使用できる状態に復旧できました。
賃貸のお部屋にお住まいでしたが、凍結や凍結による破損の修理費は入居者負担の場合がほとんどです。
今回のお客様は日中に水を使用していましたが、夜の時間留守で凍結されました。
1人住まいの方や外出時間の多いご家庭では特に、水落としをする必要がありますね。
また、家の中に1度も使用していない蛇口があると、そこだけ凍結することもあります。
夜寝る前(出かける前)に全ての蛇口の水とお湯を少し出して、管の中の水やお湯を動かしてあげるだけでも違ってきます。
出張・ご旅行・入院など、数日に渡って留守にされる場合は、留守中に大漏水にならないよう、きっちり水落としをすべきです。
忘れると大変なのは、排水口の溜まり水、トイレの溜まり水、温水洗浄便座の内部、ボイラー、蛇口などです。
便器や温水洗浄便座、ボイラー、蛇口の本体が凍結により破損してしまうと、買い替えが必要となりますので、大出費となります。
確実に水を抜きましょう
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