台所シンクの収納引き出しに水が溜まるそうで、毎回ではなくたまに見ると溜まっているとのことでした。
築8年程とのことでした。収納引き出しを二段引き出して、シンク下を点検したところ引き出しに水は溜まっていなかったので、どこから漏れてくるのか、
水栓から水を出したり止めたりしながら、収納内を照明で照らして見ているとポタっと上の方から水が垂れてきました
シンクの排水栓からの水漏れのようでした。排水栓とは、シンクの排水口部分に取り付けられている部品で、灰色の樹脂製で、中に網状のカゴや皿がセットされている部分全体のことです。
シンクと排水管をつないでいる部分、台所排水の入り口というべき部分です。
収納内で排水栓を両手でつかんで回してみると、工具も何も使わずに簡単に動いてしまいました。通常はガッチリ締め付けて固定されているので回ることはありません。
排水栓はシンクの上から穴に差し込んで設置し、シンクの下からナットで締め付けて固定されていますが、今回はナットが緩んだことで隙間から排水がシンク下へと漏れていたという症状ですね。
ナット固定部を下からさらに締め付けて固定すれば完了ではありません。ただ単に水が漏れないように直すだけであればそれでいいかも知れませんが、シンクと排水栓の隙間や
排水栓と固定ナットやパッキンの隙間には油や食べ物クズや洗剤の成分のネバネバ・ドロドロが入り込んでしまっています。
そのままにして固定してしまうと、収納内に排水の臭いやカビが発生してしまいますし、油分が付着したまましっかり固定できるかどうかも怪しいです。
またそのうち緩んでしまうのでは修理したとは言えません。
お客様にシンク下の状況を見て頂き、排水栓を一度全部取り外して、綺麗に掃除をしてから、再びシンクに取り付けるという修理方法をご説明させて頂きました。
収納内の床にも排水が溜まって乾いた跡が広がっていましたので、収納内の掃除からスタートです。
排水蛇腹ホースを取り外して排水栓を分解していきます。ステンレスの取り付け部分も中性洗剤で汚れを拭き取ってから水洗い後、から拭きして乾燥。
洗いと拭きが終わったら、シンクの上からパッキンと排水栓をセット。シンク下からナットを取付けて締め上げます。
網カゴと目皿をセットして完了です。
今回は築年数も浅く、緩みだけが原因でしたが、長年使用されている所では、ステンレスに錆びによる穴があいてしまいその穴から水が収納スペースに漏れていたケースもありました。
本来ステンレスは錆びないのですが、もらい錆びという現象が起きます。別の錆びた金属とステンレスが密着する事により錆びをもらってしまってステンレスが錆びることです。
シンクに置いた鍋の底とか、工事の際に出る鉄粉が溝に入って錆びるとか、起こる事例は様々ですが、シンクのステンレスに穴が空いてしまったら、応急処置として塞ぐかステンレスを交換するかになりますので、
錆びさせないように普段から注意が必要ですね。
ご依頼ありがとうございました
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